目次

1.素振りのデメリット

ある程度正しいスイングを身につけた上級者がイメージトレーニングとして行ったり、スイングスピードのアップのためや筋力向上の手段としてする練習になりますので、野球を始めたばかりの子供はもちろん、小学生に必要な“打つ形つくり”には適していないかもしれません。
特に、素振りの様子を見ているとほとんどが、“デッドボールになる場所”をスイングしています。
せめて『アウトコース』『インコース』『高め』『低め』の打つコースを想定して素振りをしなければ、意味がまったくなくなってしまいます。
いくらデッドボールになるコースを素振りで練習しても実際には、打ちませんので無意味ですよね!
一人で素振りをさせても、このようなデメリットがあるので、やはり親御さんが見てあげる必要があります。
どうしても見て上げられない場合は、置きティーのボールを置かないバージョンで素振りをさせてください。

2.正しいスイングを身につけよう!

スローモーションで行いましょう

Ⅰ.バットを持ってトップを作ろう


まずは、

1)インパクト(ミートポイント)の位置にバットを構えて




2)ゆっくりトップの位置まで回転して戻る。
後ろ側(キャッチャー側)の脇に後ろ側の肘をち付けたままバットは水平に身体を回して戻す。




3)バットのヘッドがキャッチャーに向くまで脇と肘は付けたまま。

※下半身もしっかり連動して行いましょう!




4)トップを作る
脇から肘を離して、トップの位置までグリップを上げます。




Ⅱ.トップからインパクトまで

“バットを持ってトップを作ろう”と反対の動きでトップの位置からゆっくりとインパクトの位置までバットをスイングする。
※後ろ側の脇と肘の位置を意識してください。

Ⅲ.スローモーションでバットを振る

  1. 自然に構える
  2. トップを作る
  3. バットをおろす
  4. グリップがへその位置になるように脇と肘をつける

    踏み込み側の足がついてから脇と肘を付けて回転する。

    足が着く前に脇と肘を付けないこと

  5. インパクトまで水平にスイング
  6. インパクト直後、手首を返す
  7. フォロースルー
  8. フィニッシュ

下半身(特に足)の動きにも注意して行いましょう!

ポイント

素振りをする前に毎回、『スローモーション』で、スイング軌道を確かめる意味でも、数回行ってください。
特に“バットを持ってトップを作ろう”は多めに繰り返しましょう!

その後、
➀バットを軽く振る

⓶バットを強く振る

正しいスイングについては
少年野球 ヒットやホームランを打つために親が教えるスイングの基本”をご覧ください。

3.インコース低めを振りましょう!

Ⅰ.高めをスイングするデメリット


小学生の9割がデッドボールになる場所を振っていて、それを伝えると今度は、8割以上が外角の高めを振っています。
最も振り出しやすいのがトップの位置から近い高めということと、遠心力でバットが振れて最も力を出しやすいからなのですが、これを続けてしまうと、
・肘が伸びきってしまい腕だけのスイングになってしまう
・前側の脇が開いてしまいバットが外回りする。
(内角球を打つことが非常に難しくミートしずらくなります。)
・リストターンしずらくなってしまう。
(インパクトの時に手のひらを入れ替えなくてもスイングできてしまう)
というデメリットがあります。

リストターンをしないと

・下に振り下ろすダウンスイングになる。
・ボールの上側をこすりやすくなりゴロが増える。
などヒットを打つことが非常に難しくなります。

そのためにも

Ⅱ.ベルトより低めの内角をスイングする


グリップをピッチャーに向けるようにスイングを始めましょう!
〇身体が開かなくなる

〇脇が閉まる

〇スイングの調整ができる
肘を曲げて内角球、肘を伸ばして外角球の対応ができるようになる。

引っ張り方向になっていたら肘が伸びている証拠

内角低めでミートする時、肘が体についていればピッチャー方向にバットの面が作れます。
腕だけで振らない力強いスイングになる効果があります。

4.低めから高めの考え方は野球のすべてで共通

ボールの捕球の時に『グラブは下から上へ!』と言われているのを聞いたことがあると思いますが、グラブが下にあると反応できますが、グラブを高い位置のままで、低いところにボールが来ても反応が出来なくてエラーやミスの原因になってしまいます。
バッティングも低めに意識を持って練習しておけば高めのボールは反応で打てます。

素振りのデメリットを知ったうえで取り組んでください。
素振りが『そぶり』にならないように!