1.みなさんに岡田幸文選手を知ってもらいたい

2018年シーズン限りで現役を引退した千葉ロッテマリーンズの選手です。

プロ入団前後の経歴を紹介すると、作新学院から日本大学そして全足利クラブから、25歳の2009年に育成枠で6位指名でマリーンズに入団、背番号132でした。
その後、2009年の3月末に支配下登録選手となり、背番号も66に変更となりました。
2010年に初めて一軍に昇格し、この年の日本シリーズでは、勝てば日本一が決まる第7戦で決勝打となる適時打を放つなどマリーンズの日本一に貢献。
2011年には日本の育成選手出身者として初めて全試合に出場した。

2.プロ野球記録の本塁打『0』が意味するもの


通算成績は909試合出場、打率2割5分4厘、0本塁打、119打点、141盗塁。

プロの野球選手としては、本塁打「0」が示すように打力があった選手ではありません。
プロ入りから10年間、2501回打席に立って、本塁打はついにゼロのまま34歳で現役を引退したのです。
この数字はプロ野球記録になったわけだが、私は『すごい記録』だと思うのです。
自分の特性を生かし、ホームランを狙わず?出塁だけを目指した彼が使われ続けたことは、チームに必要とされていたことが十分にうかがえます。

3.岡田幸文選手を輝かせたコーチの言葉


育成選手だった彼は、練習量はもちろん、誰よりも早く守備位置につき、誰よりも大きな声を出して首脳陣へアピールをしたそうです。
そして、その甲斐もあって?(プロの世界はそんな甘いものではない。当然実力も目に留まったはず)入団わずか4カ月で支配下登録されたそうです。
そんな当時の岡田選手に、二軍の代田建紀外野守備走塁コーチは「プロはたった1つの武器を持っていれば食べていけるんだよ!」と教えてくれたそうです。
その言葉に感銘を受け、プロ野球で生きていくための自分の方向性を決めたのです。
『守備と走塁』でプロ野球の世界で食べていくと決心したのです。

4.守備力を磨いた結果


そんな彼がプロ野球選手であり続けられた理由は、守備力にあるのです。

2011年と2012年と2年連続でゴールデングラブ賞を受賞しています。
2011年にはリーグ新記録となる「外野手のシーズン連続守備機会無失策」359を樹立しました。
(その後、2014年に東北楽天ゴールデンイーグルス聖澤 諒選手に抜かれてしまいました。)
その一方で、プロ入り以来本塁打が無く、2014年には初打席以来1,773打席連続本塁打無しの新記録を達成した。

5.必死に守った岡田幸文選手


読売巨人で代走で活躍した鈴木尚広元選手もそうですが、何か一つでも人より抜き出たものがあれば、プロ野球選手として活躍できるのです。
そこには、本人たちの血と汗のにじむような努力があったことは、言うまでもありません。
彼らのプレーはもう生で見ることはありませんが、日本ハムファイターズの西川遥輝選手の走塁、福岡ソフトバンクホークス甲斐拓也選手の送球、広島東洋カープ菊池涼介選手の守備など、ワクワクする素晴らしいプレーをたくさん見て野球少年みんなに憧れてほしいです。

引退会見で、「とにかく必死に守った」と話していたことが印象に残りましたので岡田幸文選手を紹介しました。

今の子供達に必死に野球に取り組んでもらいたいです。